岡山市北区丸の内にある岡山禁酒会館は、1923年に禁酒運動の拠点として誕生し、1945年の空襲による焼失からも免れた貴重な建築物です。3階建ての洋風建築に2階建ての和風建築が取り付いた和洋折衷スタイルが近代建築の谷間にあって愛らしい。2002年9月、国の登録有形文化財に指定。2023年2月25日には、100周年を迎えました。
戦前までは、1階に洒落たレストラン、2階に集会所、3階の屋根裏部屋に和式の宿泊室(7室)があったようです。そして戦後は、聖書 BOOKS、クラシック・レコード専門店などが入居。2002年、財団法人・岡山禁酒会館からの要請を受けたアートのマネージメントをしていた NPO法人・Meats(ミーツ) がリニューアルに助力。現在、1階にカフェ、雑貨店、イベント・スペースが稼働中です。

僕の母方の祖母・門田君香(旧姓・高野)の叔父でクリスチャンだった綱島長次郎は、岡山県都窪郡の早島町で生まれ育ち東京帝国大学・法学部を卒業後、2年間アメリカに留学。帰国後は中備銀行(1924年頃、大不況で倒産)や幼稚園を経営していた資産家。キリスト教伝道にも熱心で、岡山禁酒会館の建設にも尽力したようです(祖母の自伝より)。

先日、岡山禁酒会館内に資料室ができたというので訪ねてきました。設立趣意書など興味深い資料が多くあり、綱島長次郎が初代の理事長を務めていたことなどが確認できましたが、資料室には長次郎の顔写真が無く捜索中とお聞きしました。財団から綱島家の本家にその件を問い合わせたようですが、何故か返事がなかったようです。
そうした経緯もあり、母に古い綱島家の集合写真を見せて貰い尋ねたところ・・・「この中に長次郎さんが居るはずなのだけれど、名前が書いてないから解らないわねぇ。今度、本家に尋ねておくから少し待ってね」とのやり取りがあった数日後・・・綱島雅之さんから家系図と写真の名前一覧表がファックスで届き、長次郎さんの孫に当たる路正さん(当財団の理事)が東京に居られることも教えていただきました(2005年1月11日、追記)。

こちらは、2007年5月7日に岡山禁酒会館で開催されたあがた森魚さんと田中 泯さんの野外公演。唸りともつかない歌で神に祈りを捧げた遠い祖先の「太古の記憶」に憧憬を抱くような、ひっそりとした夜になりました。因みにパートナーは、泯さんが休憩室から降りて来たところを捉えてサインをゲット。体温を数cm の距離で感じられたと興奮しておりました(笑)。
2015年3月、岡山禁酒会館の隣りのビルが解体され、会館の南面と岡山城・西丸西手櫓が見えるようになったと聞き近影を撮影してきました(アイキャッチ画像)。
NEWS! ご案内をいただきました 🤣
企画展:ラヴィアンオリンピック 2023(終了)
オリンパスで撮った写真展
会 期:2023年4月1日(土)〜 4月28日(金)
7:30〜18:00
会 場:珈琲屋ラヴィアンカフヱ(岡山禁酒会館 1F)
岡山市丸の内1-1-15
086-222-6297
みんな大好きオリンパス。オリンパスのカメラで撮った写真であればフィルム/デジタル、カラー/モノクロを問わずプリントもモノクロ手焼き、お店プリント、自宅プリンター出力などなど、お好きな方法でビギナーからベテランまで経験も問わない写真展。お固い話は抜きにして楽しんでください。