豊島にて

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瀬戸内海に浮かぶ香川県の離島・豊島(てしま)。宇野港から旅客フェリーで40分の距離にあるこの島の名前が全国的に知れ渡ったのは、1990年11月に兵庫県警察が「ミミズの養殖を騙った産廃の不法投棄」の容疑で業者を摘発した事件(参照:豊島・島の学校)だと思います。その当時の自分は、宇野港から豊島と小豆島を結ぶ航路を運航しているフェリー会社の船舶代理店に勤めていて、産廃が関西方面からトラックで運送される異様な様子をただ看過していました。

左:豊島の不法投棄現場。右:豊島のこころ資料館で解説する砂川さん(2013)

こちらは、豊島住民会議の元議長・砂川三男さんが講師を務めたアーキペラゴ・ゼミ豊島編(2013年11月7日)に参加した時の様子。直島の三菱マテリアルでの中間処理を効率的に行うため汚染土壌に溶融補助材(消石灰または炭酸カルシウム)を添加し重機を使って混合していてました。当時、あと3年で処理が完了との説明でしたが先行き不透明な印象でした。尚、中間保管・梱包施設 / 特殊前処理物処理施設セミナー室には、産業廃棄物不法投棄現場の航空写真などが展示されています。

この異様な事件が明るみに出た20年後の2010年に開催された第1回 瀬戸内国際芸術祭によって豊島のイメージは、「産廃の島」から「アートの島」へと激変します。島内のアート作品を求めて世界中から観光客が押し寄せるようになり、民宿やゲストハウスなどの宿泊施設も増え、島民にも自信と笑顔が戻ったのでした。なんという事でしょう(笑)。

豊島美術館(2010)

常設のアート作品では、建築家・西沢立衛さん(SANAA)とアーティスト・内藤 礼さんのコンビが作り出した豊島美術館(2010年10月17日に開館)が白眉ですね。多分、WATER LOGO 2007 で発表された超撥水加工された水滴の作品が下敷きになったのでしょう。他にも島内に点在する豊島横尾館心臓音のアーカイブ針工場島キッチンなどの作品を効率良く周回するには、電動レンタサイクルの利用がお勧めです。尚、島内の道路は狭いので交通安全に配慮した運行を心掛けていただけたらと願います。

こちらは、惜しまれながら撤去された豊島会場の作品。左上から時計回りに、国境を越えて・海(リン・シュンロン 2013)。ビッグ・バンブー(マイク + ダグ・スターン 2013)。豊島の気配(戸高千世子 2010)。遠い記憶(塩田千春 2010)。

左上から時計回りに島キッチン(安部 良)。唐櫃地区の生垣。甲生地区の片山邸。唐櫃地区の清水(2010)。
海のレストラン(2013)

アイキャッチ画像は、CASE-REAL が設計した海のレストラン。ロケーションも、料理も、シェフやマネージャーさんのアテンドにも、好印象を持ちました。因みに、姉妹施設として白い寮ウミトタがあります。運営は、福武總一郎の妹さんでもある福武美津子さんが代表のイルグラーノ

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