丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

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雑然とした駅前の「掃き溜めに鶴」と言ったら怒られそうですが、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館は、常設も企画も素晴らしい。猪熊弦一郎さんが美術館正面の大壁画用に用意した原画には、全面に色々な絵が描かれていたそうです。それを建築家・谷口吉生さんが遊びの余白が欲しくなって、ホワイト・インクで消したとのこと。館長室には、猪熊さん直筆の「美術館は心の病院」という額が飾られています。

カフェ MIMOCA(2020年6月2日から「まちのシューレ963」 が担当)も素敵な空間ですが、そこから見上げる空に「異物」が侵入したのが悔しい限り(涙)。

企画展:藤島武二と猪熊弦一郎展
    サンプリシテとシンプル
会 期:2021年9月18日(土)〜12月5日(日)
    10:00〜18:00
観覧料:950円(一般)
会 場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
    香川県丸亀市浜町80-1
    0877-24-7755

藤島武二(1867〜1943)は、明治、大正、昭和を通じて白馬会や文展、帝展を舞台に活躍し、日本近代洋画を牽引した1人です。洋の東西を融合した華やかな女性像や、晩年、理想の日の出を求めて描いた簡潔な表現の作品で知られています。同時に1896年に東京美術学校西洋画科助教授に就任して以降、多くの若者の指導にあたり、猪熊弦一郎(1902〜1993)もその薫陶を受けて画家の道を歩み始めました。

猪熊は、30代後半での足掛け3年のパリ遊学、50歳を越えてからの約20年に及ぶニューヨークでの活動、その後ハワイと東京での制作と、拠点を変えながら描き続けました。その間、具象画から抽象画へと変化し、晩年には具象と抽象の枠を超えた作品を制作しています。

藤島と猪熊の画風は異なりますが、ともに重視していたことが「単純化」でした。それぞれ「サンプリシテ」、「シンプル」と言い、複雑なものをいかに簡潔に表すか、描こうとしている本質を表すためには何を取り除いて何を残すか、残したものをどのように組み立てて描くかを常に考えながら制作に取り組んでいます。

本展では2人の初期から晩年までの作品をご紹介します。それぞれの方法で「単純化」を推し進めながら描いた作品をどうぞご覧ください。

永楽亭

こちらは、美術館から徒歩20分の食事処・永楽亭。焼き物、揚げ物、煮物、蒸し物、炒め物など料理の調理方法は数々ありますが、いつも「幸せ感」を感じられるのは、懐石の椀盛です。特に、ここの真薯(しんじょ)には、温泉に首まで浸かった時の至福感とも相通じるものがありました。お勧めです。

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