丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

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少々雑然とした印象のJR丸亀駅前の掃き溜めに鶴と言ったら丸亀市民から怒られますが、建築家・谷口吉生さんの設計で1991年に開館した丸亀市猪熊弦一郎現代美術館は、内外ともに魅力満載です。画家・猪熊弦一郎さん(1902〜1993)が、美術館正面の大壁画用にと提案した原画には、全面に色々な絵が描かれていたそうです。それを谷口さんが遊びの余白が欲しいとホワイト・インクで一部を消したて採用したとのこと。館長室には、猪熊さん直筆の「美術館は心の病院」という額が飾られているそうです。近年、カフェ MIMOCA(2020年6月2日のリニューアル・オープン時からは、「まちのシューレ963」 が運営)から見上げる空に「異物」が侵入したのが至極残念(涙)。

エルネスト・ネト展@丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2007)

猪熊さんから寄贈された約2万点を紹介する常設展は勿論、現代アートを中心とした企画展も見応えがあります。現代美術家・エルネスト・ネトの作品展は、特に印象に残っています。

常設展@丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2016)

NEWS! ご案内をいただきました 🤣

企画展:回復する
会 期:2023年12月23日(土)〜2024年3月10日(日)
    10:00〜18:00
観覧料:950円(一般)
会 場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
    香川県丸亀市浜町80-1
    0877-24-7755

新型コロナウイルス感染症の始まりから約3年、私たちは不安を抱えた長い日々が終わることを待ち望みながら、今日、明日、またその次の日と一歩ずつたゆみなく歩みを進めてきました。以前と変わらないような日々を得た人もいれば、まだその渦中にある人と、一様に復調したとは言えないなか、新たな争いや災害は起こり、平穏な日々を得ることの難しさに直面しています。しかしこれまでを振り返ってみたとき、誰もが小さな凸凹を乗り越えた経験をもち、大きな出来事に遭遇したとしても、それぞれの傷を内包しながら時を重ね進んできた希望をみることができます。

以前と同じに戻ることができないような経験をし、異なる 時間に身を置くことになった後、それでも日々を続けるために取り得る態度にはどういったものがあるでしょうか。社会や自己のあり方の問い直し、他者との関わり、時間の経過など、地道な手段は私たちの推進力になり得ます。本展ではそうした力に目を向け、希望を宿した作品を通して、弱った心身を受容しながら生きる術を考える契機となることを試みます。

永楽亭(2009)

こちらは、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館から徒歩で約20分(JR丸亀駅から琴電バスで香川労災病院前下車、徒歩4分)にある日本料理店・永楽亭。2002年、建築家・藤田 摂さんの設計で誕生。ご亭主は、野原 太さん

永楽亭(2009)

懐石料理には、焼き物、揚げ物、煮物、蒸し物、炒め物などありますが、いつも絶対の「幸せ感」を感じられるのは、椀盛です。特に、自分が大好物なのは真薯(しんじょ)。温泉に首まで浸かった時の至福感に相通じるものがあります(笑)。ここは、鰻料理も名物ですが、画像がありません 😅

本島パークセンター(2022)

こちらは、瀬戸内国際芸術祭の会場にもなっている離島・本島の泊港にある本島パークセンター。館内には、ベンチやスツールが多数あり、本島スタンドというカフェ・レストランも併設。船の時間待ちに使い勝手が良いと思います。丸亀港の本島汽船を利用して旅客船で20分、旅客フェリーで35分。岡山県側からだと児島観光港からむくじ海運の旅客船で上陸できます。

瀬戸内国際芸術祭(2016)

こちらは、木烏神社周辺にある村尾かずこさんの漆喰・鏝絵による作品・「かんばんプロジェクト」と眞壁陸二さんの壁絵による「咸臨の家」。

この作品は、1850年に日本で初めてアメリカへ航海した帆船・咸臨丸の乗務員・横井松太郎の生家を舞台としている。「咸臨」とは、中国の易経から採られた言葉で、「君臣が互いに親しみ合う」ことの意味。身分差のあった時代において「(船の上では)位の上下なく誰もが平等で目的地に向かって力を合わせる」といったメッセージが込められており、希望と不安、生きて帰れるかどうかも分からない航海。目にするもの全てが驚きの連続であったことだろう。

現代社会において身分の差という差別はもはや無くなったが、人種、文化、宗教などの違いを認め合えず未だテロや戦争が続いている。「咸臨」という言葉を今様に「異なる価値観を認め合える多様性のある社会」というように解釈し世界は広く多様性に富み、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、ペルシアも海で繋がっている。様々な価値観と習慣があり、信じる神も様々だが違いを認め理解し合いたい。

また「咸臨の家」は、江戸絵画の杉戸絵や室内を埋め尽くすモスクのタイル画や教会のモザイク画、ステンドグラスなどが発想の原点であり、時代も国境も超えて様々な絵画の文化を咸臨的に捉えている。「生と死、無と無限、混沌と秩序」。多くの宗教家や哲学者、または芸術家が草木や海や山や星を見つめ答えの出ない神秘に挑んだように、この作品も瞑想し世界と人生を考え祈るようになる場所であって欲しいと願っている。

眞壁陸二

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