平等院

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平等院は、源融の別荘跡。後に藤原道長のものとなり、その息子の藤原頼道が、永承7年(1052)に大日如来を安置して寺とした。しかし、数多くの堂宇は、残念ながら建武3年(1336)の楠木正成と足利尊氏の戦いで焼失してしまった。

唯一の遺構・阿弥陀堂(鳳凰堂)には、仏師・定朝の作として唯一確証のある本尊・阿弥陀如来坐像が安置され、その周りの小壁に52躯の雲中供養菩薩像が配されていた。現在、平等院ミュージアム鳳翔館(設計:栗生明)に雲中供養菩薩像52躯の内、26躯が保存のため移転展示されているが、見事なデザイン力によって濃密な思想の残像を漂わせることに成功している。これまた世界遺産に相応しい空間である。

特別展:うつろいゆく宇治の風景(終了)
    変わるもの、変わらないもの
会 期:2019年11月1日(金)〜2020年1月31日(金)
    9:00〜17:00
入館料:600円(一般)
会 場:平等院ミュージアム鳳翔館
    京都府宇治市宇治蓮華116
    0774-20-6607

平成6年12月に、平等院が「古都京都の文化財」の一つとしてユネスコの世界遺産に登録されてから、本年で25周年を迎えます。明治天皇による宇治・平等院への行幸が催された明治10年をきっかけに、国内外から続々と参拝者が訪れるようになり、鳳凰堂は日本を代表する文化遺産として世界的に認知されていきました。さらに世界遺産の登録を受けて、ますます多くの参拝者を惹きつけています。

末法初年にあたる永承7年(1052)に極楽への往生を願って平等院を創建した関白・藤原頼通や、後の人々が憧れた「極楽」とはどのようなものだったのでしょうか。今回、改めて当院の所蔵する古絵図や絵巻、屏風などを紐解いて、風光明媚な景勝地から社寺を中心とした史跡へと移ろい変わっていく宇治観光の流行までを、これまでとは異なる視点で俯瞰する特別展を開催いたします。

また、多数の人々の手によって大切に受け継がれ、未来へと守り伝えていかなければいけない平等院の保存修理の歴史を紹介することで、いつの時代でも変わらぬ鳳凰堂の魅力を再発見していただけましたら幸いです。

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