はしまや呉服店

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磨き上げられたドイツ製のガラス窓越しに見る店内には、着物が一枚も見当たらない。そのただならぬ気配に、自分のような門外漢は暖簾をくぐることさえためらってしまいます(笑)。1995年の春、陶芸家・河井寛次郎の没後30年記念展@大阪高島屋で出会った方から、「岡山にも凄いコレクターがいますね」と教えていただいたのが、倉敷市東町にあるはしまや呉服店(楠戸家)。

同年の秋、4代目当主・楠戸 年(みのる)さんの奥様・敏子さんにパートナーと一緒に敷地内を一通り案内していただき、最後に通された米蔵でお茶をいただいたのは、忘れられない思い出。当主と濱田庄司の作品が鎮座していました! そして、フランス人の哲学者・ジャン・ポール・サルトル(1905〜1980)、イギリス人の陶芸家・バーナード・リーチ(1887〜1879)、ドイツ人の建築家・ヴァルター・グロピウス(1883〜1969)も訪れた母屋は、翌年に国の重要文化財に指定されます。

過日、樹齢250年以上という見事なサツキの一般見学会で再び楠戸家を訪ねる機会を得たのですが、あの時の米蔵は、夢空間はしまや(現・atelier & salon はしまや)に改装され、母屋の座敷には、芭蕉布に紅型で染め上げた見事な着物が彩りを添えていました。粋とは、こういうものでしょう。

NEWS! ご案内をいただきました 🤣

ライブ:木下尊惇・ボリビア・フォルクローレ(終了)
    辰歳
日 時:2024年1月23日(火)
    14:00〜 19:00〜
入場料:2,500円(お茶、菓子付・要予約)
会 場:atelier & salon はしまや
    倉敷市東町1-20
    0864-67-8315(木下)

はしまやさんでのシリーズ・コンサートも、今回で22回目を迎えました。ここまで続けてこられたのも、コンサートにお越し下さるみなさま方や第1回から共催下さる楠戸恵子さん、毎年毎年お手伝い下さる方々のおかげだと、心より感謝致しております。干支シリーズになりましてから、毎年年明けに開催いたしておりましたが、今回の『辰歳』コンサートは、1月後半になりました。平日ではありますが、干支のお菓子と高柴デコ屋敷の絵と人形と共に、みなさまのお越しをお待ちいたしております。

木下尊惇
島崎 信先生@はしまや呉服店(2013)

こちらは、ハルミ・ファインクラフトの守屋晴海さんが開催された「生活デザインセミナー」の会場となったはしまや呉服店の母屋での島崎 信先生(武蔵野美術大学名誉教授)。セミナー終了後、島崎先生と30分ほど歓談させていただいたのですが、先生の北欧デザインへの敬愛、デンマーク人の家具デザイナー・ハンス J. ウェグナー(1914〜2007)やボーエ・モーエンセン(1914〜1972)との思い出話に心躍りました。請われてツーショットに収まったのを契機に佐渡の太鼓芸能集団・鼓童など、先生の「仕事」に寄り添わなければと思った次第です。

島崎先生は1932年、東京・本郷で誕生され東京藝術大学美術学部工芸科図案部卒。デンマーク王立芸術アカデミー建築科修了。武蔵野美術大学工芸工業デザイン科・名誉教授。日本フィンランドデザイン協会・理事長。北欧建築デザイン協会・副会長。鼓童文化財団・理事長。NPO 法人東京・生活デザインミュージアム・理事長。有限会社島崎信事務所・代表。

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催し物:フィールドオブクラフト倉敷 2023(終了)
会 期:2023年5月13日(土)〜5月14日(日)
    10:00〜17:00
会 場:倉敷市芸文館前広場
    倉敷市中央1-18-1
    070-5302-8207(倉敷事務局)

全国のクラフト作家73組による作品の展示と、10組のワークショップを開催します。

こちらは、京都の陶工・河井寬次郎(1890〜1966)が過ごした住宅と仕事場を公開した河井寬次郎記念館。彼の著作物などから知りえた迷い、発見、実験を繰り返していた初期から、愛情、信念、悟りを感じさせる晩年までの創作姿勢を少しでも感じられたらと時々訪ねていますが、河井一門の作品を長年扱っている近所の骨董店主から、「最近、記念館で盗難が頻発しているのですよ」と告げられ、なんだか河井寛次郎さんの体温が奪われていくような気がして寂しく思いました。

暮しが仕事 仕事が暮し

河井寬次郎

河井寛次郎は、1920年に5代目・清水六兵衛より陶窯を譲り受け独立。1937年のパリ万博、1957年のミラノ・トリエンナーレ展でグランプリを受賞。当時、高島屋の宣伝部長をしていた川勝堅一(1892〜1979)が本人に内緒で応募し世界にその名を知らしめた事は、知る人ぞ知る逸話。

記念館の建物は、作陶をはじめ、木彫、文章を通じて良き精神を追求した聡明で心豊かな生活を追体験できる空間です。囲炉裏のある部屋や中庭、茶室、工房などで佇んでいると、まるで自宅にいるように和んでしまいます。島根県能義郡安来町の棟梁の次男として育っただけに自ら設計、島根県安来市で大工業を継いでいた兄・善左衛門の手によって1937年に建てられたそうです。没後7年の1973年に記念館として開館。館長は、一人娘の河井須也子さん。主任は、孫にあたる荒川洋子さん(2004年5月31日、追記)。

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特別展:河井寬次郎展
    寬次郎の魅力は何ですか
会 期:2023年12月16日(土)~2024年3月10日(日)
    9:00〜17:00
入館料:500円(一般)
会 場:豊田市民芸館
    愛知県豊田市平戸橋町波岩86-100
    0565-45-4039

日本を代表する陶芸家・河井寬次郎(1890〜1966)は、柳宗悦、濱田庄司とともに日用雑器の美へ関心を深め、「民藝」の新語を作り、民藝運動を推進しました。本展では当館開館40周年事業の一環として、開館50周年を迎えた京都の河井寬次郎記念館の所蔵品より、陶芸家・河井寬次郎の創作活動の全貌を紹介します。

河井の陶業は、東洋陶磁に倣った初期作品、民藝運動を牽引する中での実用を意識した中期作品、独創的な造形美へと変化した後期作品に大別され、いずれも技巧性・独創性において高く評価されています。また、陶業のみにおさまらず、その表現は木彫や書、デザイン分野など多岐にわたります。

今回は河井寬次郎の陶業の仕事や、昭和・戦後期に作られた木彫像や木彫面、真鍮のキセル、河井の人間性・精神性を表現した書など、3点の初公開作品もあわせて約200点を展観し、多くの人々を惹きつけてやまない「表現者・河井寬次郎」の魅力にアプローチします。

また、関連企画として、美術家の中村裕太(1983〜)が、河井の仕事にみられる造形感覚をその暮しぶりからひも解いていく展示を行います。

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