「花、アート、食」をコンセプトにした複合施設・クレマチスの丘の敷地内にあるヴァンジ彫刻庭園美術館(2023年9月30日で閉館)は、撮影も自由で穏やかな丘陵と古くからある自然を活用した美しい庭園を回遊しながらイタリアの彫刻家・ジュリアーノ・ヴァンジ(1931〜)の世界観に心全開で浸ることが出来ます。アイキャッチ画像は、睡蓮の池に佇んでいる作品・水を着る女(1994)。約250種2000株以上のクレマチスやチューリップ、バラなどが咲き乱れるランドスケープ・デザインに溶け合うように配置されている大型の彫刻は、1995年にフィレンツェで開催された大回顧展に出品された作品がその中核になっています。

建築設計は、宗本順三 + 柴原利紀 /ラウムアソシエイツが担当し、鹿島建設の施工で2002年4月に開館したそうで、スルガ銀行の元頭取・岡野喜一郎(1917〜1995)のコレクション(約2,000点)を展示するために1973年に建設したベルナール・ビュフェ美術館(設計:菊竹清訓 施工:竹中工務店)が、この施設の皮切りになっているとお聞きました。2023年9月30日、閉館 😂
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企画展:開館20周年記念展(終了)
生命の花
会 期:2022年4月23日(土)〜12月25日(日)
10:00〜18:00
入館料:1,200円(一般)
会 場:ヴァンジ彫刻庭園美術館
静岡県駿東郡長泉町東野クレマチスの丘347-1
055-989-8787
開館20周年を記念する展覧会・生命の花では、これまで当館で展示されてきた作品や本展のための新作を含む39作家による作品を紹介します。
私たちが現在生きているこの社会は、地球温暖化による気候変動、パンデミック、東日本大震災と原発事故、国際関係の悪化など絶えず混乱が渦巻いています。私たちは今、不確かなものに包まれ誰もが不安を抱えた状態にあるのかもしれません。当美術館は、現代社会を生きる人間の複雑な内面を表現したジュリアーノ・ヴァンジの作品を中心に、現代作家の作品を収集・展示することで来館者がさまざまな美術作品と出会い、日常を立ち止まって見返すための思索の場となることを目指し活動してきました。
今回展示する作品は、作家の個人的な経験や日々の営みから生まれた作品を中心に据えています。作家たちの鋭い洞察力と感受性を経て表現された作品は、私たちに想像力を喚起させ、世界をまなざすための新しい視点を与えてくれます。そしてふと庭園をみわたせば、人間社会の混乱など知る由もなく、植物や生きものたちが変わらぬ営みを刻々と続けています。視点を少し変えるだけで、私たちの世界は、たくさんの驚きと希望に満ちていることに気づくでしょう。作品との出会いに、自然とのふれあいに、世界と向きあうための新しい視点を手に入れること。心動く瞬間を見出すこと。そうした一つ一つの経験の積み重ねが、今を生きるための確かな力となることを願い、本展覧会を開催いたします。

この施設がある長泉町は、クレマチス(和名:テッセン)の種苗シェア日本一を誇り、黄瀬川周辺では、カワセミなどの野鳥が生息していて自然の豊さに驚かされます。因みに、この地を訪れたならばJR三島駅から送迎シャトルバス(要予約)が出ている淡島ホテルなどを宿としてチョイスしたい。更に、水の豊かなこの地で見過ごせないのがウナギ料理。1856年に創業の老舗店・うなぎ 桜家は、浜名湖などの産地から運ばれてくる活ウナギを富士山の湧き水で一週間ほど静養させて余分な脂肪を落とし提供されていて絶品。レトロな店内の風情も楽しめてお勧めです 😃

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企画展:ベルナール・ビュフェと写真
カメラがとらえたビュフェとその時代、そして 21 世紀へ
会 期:2026年4月3日(金)〜9月1日(火)
入館料:1,500円(一般)
会 場:ベルナール・ビュフェ美術館・新館
静岡県駿東郡長泉町東野クレマチスの丘515-57
055-986-1300
19世紀中頃に技術が確立されると、写真は瞬く間に世界中に広がっていきました。ベルナール・ビュフェ(1928〜1999)が活躍した時代は、写真が発明されてから100年以上経過していましたが、技術の向上と普及の速度には目覚ましいものがありました。
ビュフェ自身が写真を撮ることはなかったものの、戦後のパリで早熟の天才として称賛された彼を、リュック・フルノルやロベール・ドアノーなど、同時代の写真家たちは被写体として見逃しませんでした。ビュフェをとらえた写真は、同時代の雑誌『パリ・マッチ』などに掲載され、ビュフェ・イメージの形成をうながします。つまり彼らの作品は、戦後の写真表現を示すとともに、ビュフェのポートレートでもあったのです。それらの写真をビュフェが描いた自身の肖像画と比較してみることで、わたしたちは彼の芸術をより深く鑑賞できるはずです。
加えて、ベルナール・ビュフェ美術館は、ビュフェと同時代の写真家たちの作品だけでなく、現代のアーティストたちによる写真作品も多数コレクションしています。杉本博司のフォトジェニック・ドローイングや、米田知子の「見えるものと見えないもののあいだ」シリーズ、フィオナ・タンの《人々の声》などは、フルノルやドアノーとは主題、技法、色彩などの点で大きく異なっており、今日に至る写真表現の大きな変化を示しています。
本展は、ベルナール・ビュフェと写真との関係に注目し、戦後から現代にいたる写真の変化の流れを追う展覧会です。
