東京都庭園美術館

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約3年の改修工事を経て、2014年11月にリニューアルオープンした東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)の邸内撮影が特別に許されると聞き、2015年に開催された「建築をみる2015 アール・デコの邸宅美術館 展」に駆けつけました。アイキャッチ画像は、カフェとミュージアムショップを備えている新館のギャラリー前に設けられたホワイエ。三保谷硝子製のガラス壁も美しい。

東京都庭園美術館(2015)

NEWS! ご案内をいただきました 🤣

展覧会:建物公開 2023
    邸宅の記憶
会 期:2023年4月1日(土)〜6月54日(日)
    10:00〜18:00(要予約・日時指定制
観覧料:1,000円(一般)
会 場:東京都庭園美術館
    東京都港区白金台5-21-9
    03-3443-0201

東京都庭園美術館は、1933年に朝香宮家の本邸として竣工した建物を美術館として活用しています。この建物は、1920年代から30年代にかけて欧米を中心に世界中で流行したアール・デコ建築が日本で花開いた事例を、良好な状態で今日に伝えるものとして国内外から高く評価され、現在では重要文化財に指定されています。

当館は1983年に開館して以来、朝香宮邸の邸宅空間を活かした展覧会を開催してきました。年に一度の建物公開展では、とくに意匠や技法、素材など、建築そのものに注目しながら、毎年異なったテーマを設けて、様々な角度から旧朝香宮邸の魅力を紹介してきました。そして、2023年は開館40周年という節目を迎えます。今回は、この邸宅の主であった朝香宮家の人々に焦点を当て、宮邸時代の家具や調度を用いた邸宅空間の再現展示に加え、かつてこの空間を往来した人々が残した写真や映像資料、工芸品、調度品、衣装などによって、当時の生活の一端をご紹介します。

ホテルオークラ東京(2015)

こちらは、2016年6月に建て替えが決定的になったホテルオークラ東京(現・The Okura Tokyo)の本館。東京都庭園美術館での「建築をみる2015 アール・デコの邸宅美術館」を観覧する際に見学を兼ねて利用しました。ロビーを彩る漆塗りの丸テーブルと布張りのソファは、長 大作(1921〜2014)のデザイン。ご承知だと思いますが、上から眺めると梅の花に見えるように配置されていて、オークションに出されたら手に入れたい逸品。因みにこれは全くの余談ですが、一泊目の翌朝に別館にお住まいの某有名女性歌手とプールで並泳させて貰った事と、朝食でいただいた伝統メニューのフレンチトーストが絶品だった事を申し添えておきます 🤣

紙障子上部を飾っている組子障子・「麻の葉文」を制作したのは、佐藤重雄(1911〜?)。高く評価されているようですが、本人は「ホテルオークラの仕事? あれはいけません。突貫工事でやらされたんで気に入っていません。葉の筋1本落ちてもみっともありませんし、あればっかりは気がかりです」と語っています(「職人衆昔ばなし」 斎藤隆介・著より)。

1962年5月20日に竣工したホテル・オークラ東京の設計は、谷口吉郎。新しいホテルの基本設計は、谷口吉生。42階建てと17階建ての2棟で構成されるとの事。投資額は、約1,000億円。

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