約3年の改修工事を経て、2014年11月にリニューアルオープンした東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)の邸内撮影が特別に許されると聞き、2015年に開催された「建築をみる2015 アール・デコの邸宅美術館 展」に駆けつけました。

アイキャッチ画像は、カフェとミュージアムショップを備えている新館のギャラリー前に設けられたホワイエ。三保谷硝子製の歪んだガラス壁も美しい。

NEWS! ご案内をいただきました 🤣
展覧会:ルーシー・ルー 展
東西をつなぐ優美のうつわ
会 期:2026年7月4日(土)〜9月13日(日)
10:00〜18:00(入館は17:30まで)
観覧料:1,400円(一般)
オンラインによる事前予約制
会 場:東京都庭園美術館
東京都港区白金台5-21-9
03-3443-0201
20世紀を代表するイギリスの陶芸家、ルーシー・リー(1902〜1995)。オーストリアのウィーンで生まれたルーシー・リーは、ウィーン工芸美術学校で轆轤(ろくろ)を用いた制作に魅了され、陶芸の道へと進みました。作家としての地位を確立しながらも、1938年に戦争で亡命を余儀なくされると、作陶の場をイギリスのロンドンへ移します。ろくろから生み出される優雅なフォルム、象嵌や掻き落とし技法による独創的な文様、そして釉薬によって生み出される豊かな色彩など、彼女の作品がもつ繊細さと凛とした佇まいは、多くの人々を魅了し続けています。
国内では約10年ぶりの回顧展となる本展では、ウィーンで出会ったヨーゼフ・ホフマンや、ロンドン時代に知り合ったバーナード・リーチ、ハンス・コパーなど、リーと交流のあった作家たちの作品をあわせて展示し、日本を中心とした東洋のやきものとの関係性も見直します。制作初期から円熟期まで、リーが出会った場所、もの、人、時代背景を交えながら作品を紐解くことで、その造形の源泉や作品に表された信念に迫る展覧会です。

こちらは、谷口吉郎(1904〜1979)の設計で、1962年5月20日に竣工したホテル・オークラ東京(現・The Okura Tokyo)の本館。企画展・建築をみる2015 アール・デコの邸宅美術館@東京都庭園美術館を観覧する際に見学を兼ねて利用しました。画像右上の紙障子上部を飾っている美しい組子・「麻の葉文」を制作したのは、指物師・佐藤重雄(1911〜?)ですが、ご本人は「ホテル・オークラの仕事? あれはいけません。突貫工事でやらされたんで気に入っていません。葉の筋1本落ちてもみっともありませんし、あればっかりは気がかりです」(職人衆昔ばなし:斎藤隆介著より)と語っています。
ロビーを彩る漆塗りの丸テーブルと布張りのソファは、長 大作(1921〜2014)のデザイン。ご承知だと思いますが、上から眺めると梅の花に見えるように配置されていて、オークションに出されたら手に入れたい逸品。2016年6月に建て替えられる新しいホテルの基本設計は、谷口吉生。42階建てと17階建ての2棟で構成され、投資額は約1,000億円との事。余談ですが、一泊目の翌朝に某有名女性とプールで並泳させて貰った事と、朝食でいただいた伝統メニューのフレンチトーストが絶品だった事を申し添えておきます 🤣
NEWS! ご案内をいただきました 🤣
企画展:デザイン・サーヴェイ 60年
集落を見つめた建築家たち
会 期:2026年6月20日(土)〜10月18日(日)
9:30〜17:00(入館は16:30まで)
観覧料:1,000円(一般)
会 場:谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館
石川県金沢市寺町5-1-18
076-247-3013
「デザイン・サーヴェイ」とは1960年代半ば以降、忘れ去られつつある日本の街並みの姿に危機感をもった建築家たちが集落に入り込んで行ったフィールド調査を指すものです。欧米でも同じ問題意識が共有され、「ヴァナキュラー」(その土地固有のもの)という概念が提示されています。文化財調査のような個別の建造物調査ではなく、街並みの全域調査が特徴で、おのずから人々の生活が浮かび上がってきます。この一群のサーヴェイの嚆矢となったのが、建築史家の伊藤ていじ氏が受け皿となったオレゴン大学による金沢幸町の調査(1965)で、それに触発されるように伊根、馬籠などを対象にいろいろな大学がチームを組んで地域社会に入っていきます。今回の展覧会では当時描かれた街並み図面や記録等を展示します。建築家や学生たちがそこに注ぎ込んだパワーを感じていただければ幸いです。

