東京都庭園美術館

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約3年の改修工事を経て、2014年11月にリニューアルオープンした東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)の邸内撮影が特別に許されると聞き、2015年に開催された「建築をみる2015 アール・デコの邸宅美術館 展」に駆けつけました。アイキャッチ画像は、カフェとミュージアムショップを備えている新館のギャラリー前に設けられたホワイエ。三保谷硝子製の歪んだガラス壁も美しい。

東京都庭園美術館(2015)

NEWS! ご案内をいただきました 🤣

展覧会:開館40周年記念
    旧朝香宮邸を読み解く A to Z
会 期:2024年2月17日(土)〜5月12日(日)
    10:00〜18:00(入館は17:30まで)
観覧料:1,400円(一般)
会 場:東京都庭園美術館
    東京都港区白金台5-21-9
    03-3443-0201

開館40周年を記念して開催する本展は、改めて旧朝香宮邸をじっくりと読み解く趣旨の展覧会です。これまで培った調査や研究をもとに、建築技法、建設に携わった人々、室内意匠や素材、各時代にまつわるエピソード等、アルファベットのAからZを頭文字に持つキーワードをピックアップして解説し、新たな見どころや魅力を来館者に発見していただきたいと思います。

今回、可能な限り建築空間との対話ひとつひとつを大切に考えていきます。今までに来館されたことがある方も、まだ見たことがない!という方も、この機会にぜひご来館いただき、建築そのものを存分にご堪能ください。そして当館の活動へのご理解を深めていただけるきっかけになれたら嬉しく思います。

ホテルオークラ東京(2015)

こちらは、谷口吉郎(1904〜1979)の設計で、1962年5月20日に竣工したホテル・オークラ東京(現・The Okura Tokyo)の本館。企画展・建築をみる2015 アール・デコの邸宅美術館東京都庭園美術館を観覧する際に見学を兼ねて利用しました。画像右上の紙障子上部を飾っている美しい組子・「麻の葉文」を制作したのは、指物師・佐藤重雄(1911〜?)ですが、ご本人は「ホテル・オークラの仕事? あれはいけません。突貫工事でやらされたんで気に入っていません。葉の筋1本落ちてもみっともありませんし、あればっかりは気がかりです」(職人衆昔ばなし:斎藤隆介著より)と語っています。

ロビーを彩る漆塗りの丸テーブルと布張りのソファは、長 大作さん(1921〜2014)のデザイン。ご承知だと思いますが、上から眺めると梅の花に見えるように配置されていて、オークションに出されたら手に入れたい逸品。2016年6月に建て替えられる新しいホテルの基本設計は、谷口吉生。42階建てと17階建ての2棟で構成され、投資額は約1,000億円との事。余談ですが、一泊目の翌朝に某有名女性とプールで並泳させて貰った事と、朝食でいただいた伝統メニューのフレンチトーストが絶品だった事を申し添えておきます 🤣

長 大作さんの低座椅子@自宅(2024)

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