ならざき清春さん

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2023年の春、古希を迎えた。老後の蓄えは無いけれど、幸い借金も無い。僅かな年金と1日2時間程度の仕事による収入が暮らしの支え。幸い持ち家ですが、近年の物価上昇に耐えるため家事は、こまめに行っていて節約思考。旅行、外食も控える日々ですが、自宅で過ごす時間が多いため、ついついお酒に手が伸びてしまうのが当面の課題(笑)。先日、かかりつけ医から γ-GTP の数値がいつまで経っても改善しないと指摘され、岡山赤十字病院を受診した結果、脂肪肝というレッドに限りなく近いイエローカードが出されてしまった 😅

春の海 ひねもすのたり のたりかな

与謝蕪村

アイキャッチ画像は、ならざき清春さんの作品・「春菊の花と雷山」。福岡での個展・伊都国みず絵紀行・糸島風景展で購入。「透明水彩の透明感、みずみずしさが魅力的だった」と、水彩画を始めるきっかけとなったオランダの水彩画グループとの交流などを懐かしく話してくれました。今思えば、「パステルカラーの微風」も一緒にコレクションすべきだったと悔やんでいます。

春菊の花と雷山(2001)

「大前さんは、何でも簡単に捨てる。嫁も3人捨てた!」とは、パソコン(Apple)のシステムが不安定になった際に相談した時に聞かされた台詞なのですが、ならざきさんの毒舌振りは昔から有名だった。『虎は死して皮をとどめ、人は死して名を残す』と言いますが、彼は、幸いにも数多くの作品と僕の似顔絵を手元に残してくれました。ぐすん(涙)・・・あっ、ごめんなさい。まだ存命中で博多在住 😅

海運王(1990)

こちらは、ならざきさんが工業イラストなどを手掛けながら油彩を学んでいた頃に描き上げてくれた油彩(キャンバス・31.7cm × 40.8cm)。タイトルが実体とは激しく乖離していますが、彼流のおちょくった比喩と甘受させていただきました。背景の鳥は、ねぐらに帰るカラスでしょうか? ならざきさんもサトウリツコさんも鉛筆によるデッサン力は驚くべきレベルの持ち主。自分も母方の叔父(東京芸術大学卒)の影響もあったのか、デッサンを繰り返し武蔵野美術大学から習作を数点買い上げられましたが、この2人のデッサンを見て即座に筆を折りました 😊

美術系の大学を受験する前に絵を習っていた日展審査員の中村一郎先生(1918〜1993)が、自分の隣で、すらすらと絵を描いているように見えたので、「先生は、描くことが楽しいでしょうね?」と尋ねたところ、「いやぁ〜、苦しいよ!」と、意外な答えが返って来た。それは、今になって考えると当然の答えに思えるのだけど、その時はその真意が解らなかった。

楽器を演奏している人からは、「僕らはコンサートに行っても音楽を純粋に楽しめないんだ。どうしても技術的な分析してしまうからね」と聞かされ、「そうかプロって、ある意味で不幸なんだな。どのような世界で生きるにしても、アマチュアの領域で楽しんでいるのが幸せなんだな」と、妙な納得をしていました。悩み分析すること、思考を繰り返しその道を極めることが不幸? 夢は、与えられるもの? 当時の自分は、ディズニーランドの住人になりたかったようです 😅

こちらは、ギャラリー・ダダ@そごう横浜(2012)でのツーショットと拙宅に数日泊まった時に宿代替わりにと置いていった水彩画。彼の画集・「ならざき清春 透明水彩画集」と「水彩で描くやわらかな光の風景」も順調に重版を続けているようなので、老後は一番頼りになるに違いない(笑)。

NEWS! ご案内をいただきました 🤣

個 展:ならざき清春・透明水彩画展(終了)
会 期:2020415日(水)〜420日(月)
    11:0018:00(最終日は16:00まで)
会 場:岡アートギャラリー
    岡山市中区浜2-2-38
    086-206-5005

若い時、福岡県から岡山県に移り約30年間暮らしました。その後、また福岡に戻り関東、関西、北海道などで個展を開催しましたが、今春、第2の故郷とも言える岡山でも個展を開催させていただくことになりました。

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