インターネットやファクシミリ(FAX)というインフラが無かった時代、電話や無線で名前や地名などを音声で伝えるのが難しかった。特に、「BとD」、「IとY」、「MとN」、「SとF」、「TとP」などが解りにくい。そこで、これを回避するために生み出されたのが、フォネティックコード(Phonetic Code)。自分たちのような海事関係者の場合は、主に船名や港名などが対象でした。たとえば、このような感じです。
Aさん:「Union、New York、Oslo、Paris、Oslo、Rome、Tokyo」
Bさん:「UNOPORT・・・了解!」
日本では、下記の「KDD式」を良く使うようで、「ボンベイ(Bombay)のビー(B)」なんて言っていました。地名が多いので覚えやすいですね。当然、和文用の通話コードもあります。
A ・・・ America
B ・・・ Bombay(現在のムンバイ)
C ・・・ China
D ・・・ Denmark
E ・・・ England
F ・・・ France
G ・・・ Germany
H ・・・ Hong Kong
I ・・・ Italy
J ・・・ Japan
K ・・・ King
L ・・・ London
M ・・・ Mexico
N ・・・ New York
O ・・・ Oslo
P ・・・ Paris
Q ・・・ Queen
R ・・・ Rome
S ・・・ Spain
T ・・・ Tokyo
U ・・・ Union
V ・・・ Victory
W ・・・ Washington
X ・・・ X ray
Y ・・・ Yokohama
Z ・・・ Zebra
因みに、郷土・玉野市出身の高嶋哲夫さんの小説を元に、2007年に作られた映画・ミッドナイトイーグルで特殊爆弾の機動を止めるパスワードを自衛隊から無線で伝えるシーンでは、「タンゴの T 、エコーの E 、インディアの I 、ゴルフの G ・・・」と、NATO 同盟国で採用されているコード表が使われていました。

閑話休題
こちらは、2013年度の新聞広告クリエーティブコンテストで最優秀賞を獲得した山﨑博司さん(博報堂)の作品・・・ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました。
「ある人にとってしあわせと感じることでも、別の人からみればそう思えないことがあります。反対の立場に立ってみたら。ちょっと長いスパンで考えてみたら。別の時代だったら。どの視点でその対象を捉えるかによって、しあわせは変わるものだと考えました」。そこで、みんなが知っている有名な物語を元に、当たり前に使われる「めでたし、めでたし」が、異なる視点から見ればそう言えないのでは? ということを表現しました。広告を見た人が一度立ち止まり、自分の中にさまざまな視点を持つことの大切さを考えるきっかけになればと思っています。
山﨑博司さんの作品へのコメントより
僕が、このポスターを知ったのは、宮﨑大輔さんが書かれた「ボクのおとうさんは、ボランティアというやつに殺されました」という投稿でした。このモヤモヤ感は、なかなか解消出来そうにない。

ところで、為替レートって、摩訶不思議な世界ですね。表示方法も日本では、米ドル(USD)=90.29円(JPY)、英国ポンド(GBP)=132.80円、ユーロ(EUR)=120.04円という自国通貨建て。円の数字が小さくなる円高が「−」印で、円の数字が大きくなる円安が「+」印(参考:日経ネット)。因みに、基軸通貨と言われている米国も日本同様、自国通貨建て(対ユーロ)で、英国やユーロ圏の国々は、外国通貨建で表示しているようです。どういう思惑があるのだろう?