四方山話 その3

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インターネットやファクシミリ(FAX)というインフラが無かった時代は、電話や無線で名前や地名などを音声で伝えるのが難しかった。特に、「BとD」、「IとY」、「MとN」、「SとF」、「TとP」などが解りにくい。そこで、これを回避するために生み出されたのが、フォネティックコード(Phonetic Code)という訳。自分たちのような海事関係者の場合は、主に船名や港名などを伝えるのに使われました。たとえば、このような感じです 😅

Aさん:「Union、New York、Oslo、Paris、Oslo、Rome、Tokyo」
Bさん:「UNOPORT・・・了解!」

日本では、下記の「KDD式」を良く使っていたようで、「ボンベイ(Bombay)のビー(B)」なんて言っていました。地名が多いので覚えやすいですね。当然、和文用の通話コードもあります。

A ・・・ America
B ・・・ Bombay(現在のムンバイ)
C ・・・ China
D ・・・ Denmark
E ・・・ England
F ・・・ France
G ・・・ Germany
H ・・・ Hong Kong
I ・・・ Italy
J ・・・ Japan
K ・・・ King
L ・・・ London
M ・・・ Mexico
N ・・・ New York
O ・・・ Oslo
P ・・・ Paris
Q ・・・ Queen
R ・・・ Rome
S ・・・ Spain
T ・・・ Tokyo
U ・・・ Union
V ・・・ Victory
W ・・・ Washington
X ・・・ X ray
Y ・・・ Yokohama
Z ・・・ Zebra

因みに、我が郷土・玉野市出身の高嶋哲夫さんの小説を原作として、2007年に作られた映画・ミッドナイトイーグルで特殊爆弾の機動を止めるパスワードを自衛隊から無線で伝えるシーンでは、「タンゴの T 、エコーの E 、インディアの I 、ゴルフの G ・・・」と、NATO 同盟国で採用されているコード表が使われていました。

プリンス(1958〜2016)と出会ったのは、残業が月間240時間(家業ですし、与えられた労働環境は受け入れるしかないと思っていました・涙)の日々を過ごしていて、今思うと軽い鬱状態だった頃・・・彼の楽曲に解放されました 🤣

ABC で始まり XYZ で終わる26文字で、世界のあらゆるものを表現できるアルファベット。現在、我々が使っている基本的なアルファベットは、紀元前6世紀から使われているラテン文字(ローマ字)がそのまま用いられたものである。さらに、ラテン文字の起源となるのが、文字の形も似通ったギリシャ文字といわれていることから、現代アルファベットの直接的な祖先は、ギリシャ文字に求めることができる。

ギリシャ文字が誕生したのは今から2700年ほど前だが、そのルーツはさらに、海上貿易で活躍したフェニキア人が使っていたフェニキア文字に求められる。海の民として、地中海を縦横無尽に活動していたフェニキア人の祖先は、楔形文字や聖刻文字(ヒエログリフ)という複雑な文字を持っていたメソポタミア文明やエジプト文明との交流をきっかけに、それぞれの文明から良質な要素を選びとることで、自分たちの文字を創造したと考えられている。

その後、フェニキア文字は、海上貿易の商取引を行なう際に使用されたことから、地中海全域へと広く普及。紀元前800年頃に、ギリシャ人がフェニキア文字を採用すると、そこからローマへと伝えられた。このときローマでは、この文字がギリシャ起源のものと考えられていたことから、ギリシャ文字の母音表にある最初の2文字「アルファ」「ベータ」をとって、この文字を「アルファベット」と名づけた。これが「アルファベット」の名の由来と考えられている。

人類なら知っておきたい 地球の雑学

閑話休題

こちらは、2013年度の新聞広告クリエーティブコンテストで最優秀賞を獲得した山﨑博司さん(博報堂)の作品・・・このポスターを知ったのは、宮﨑大輔さんが書かれた「ボクのおとうさんは、ボランティアというやつに殺されました」という記事でした。このモヤモヤ感は、なかなか解消出来ない。

「ある人にとってしあわせと感じることでも、別の人からみればそう思えないことがあります。反対の立場に立ってみたら。ちょっと長いスパンで考えてみたら。別の時代だったら。どの視点でその対象を捉えるかによって、しあわせは変わるものだと考えました」。そこで、みんなが知っている有名な物語を元に、当たり前に使われる「めでたし、めでたし」が、異なる視点から見ればそう言えないのでは? ということを表現しました。広告を見た人が一度立ち止まり、自分の中にさまざまな視点を持つことの大切さを考えるきっかけになればと思っています。

山﨑博司さんの作品へのコメントより

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