NHK の朝ドラ・とと姉ちゃんの主人公が、暮しの手帖の創業者・大橋鎭子さんと知り、30年ほど前に母から生前贈与(実妹を差し置いて・笑)されていた第一、第二世紀の 1〜100号を並べてみました。将来的には、地元の図書館に寄贈したいと考えています。

暮しの手帖は、1948年9月に「美しい暮しの手帖」として創刊。第22号から現在の雑誌名・暮しの手帖と改名。広告を載せない雑誌として知られていますが、唯一、第一世紀の第3号(1949年4月1日初刷)の裏表紙に資生堂の「ゾートス化粧品」の広告が掲載されているそうですね。手元にあるのは、1955年3月7日七版なので確認出来ていませんが・・・
因みに、「暮しの手帖」とわたし(著:大橋鎭子)は、戦後の食料、物資不足の中、女性のおしゃれ心に灯を点したいと、花森安治さんと一緒に創刊したスタイルブックで、暮しの手帖に繋がるエピソードなどが当時の世相と共に描かれていて勉強にもなりました。創刊号に川端康成、第5号に東久邇成子が寄稿するに到る話も感動的。改めて第一世紀と第二世紀を読み返すナビゲーターとしても有用な良本です。

NEWS! ご案内をいただきました 🤣
企画展:花森安治(終了)
『暮しの手帖』の絵と神戸
会 期:2020年12月19日(土)〜2021年3月14日(日)
10:00〜17:00(入場は16:30まで)
観覧料:1,000円(一般)
会 場:神戸ゆかりの美術館
兵庫県神戸市東灘区向洋町中2-9-1
078-858-1520
神戸市出身の花森安治(1911~1978)は、兵庫県立第三神戸中学校(現・県立長田高等学校)を卒業後、旧制松江高等学校、東京帝国大学に学びました。在学中は『帝国大学新聞』の編集に熱中し、1938~39年、召集され満州で過ごします。
病を得て帰国後は、大政翼賛会の仕事に従事しました。 敗戦後の1945年秋、花森は大橋鎭子と出会い、翌年、大橋を社長とする衣裳研究所(現・暮しの手帖社)を設立、『スタイルブック』を刊行しました。1948年、『美しい暮しの手帖』(現・『暮しの手帖』)の初代編集長となり、あらゆる分野で手腕を発揮し、膨大な仕事を残しました。 花森安治の業績を紹介する展覧会はたびたび開催され、特に集大成とも言うべき充実した展覧会が2017年に全国を巡回。
神戸は、彼の出身地でありながら、花森関連の本格的な展示はまだ実施されたことがなく、このたび、彼が30年間にわたり描き続けた『暮しの手帖』の表紙画や、さまざまな誌面記事を、当館所蔵の神戸風景と併せて紹介します。

こちらは、ポップカルチャーの総合誌・BRUTUS の創刊号から100号まで。現在の編集長・西田善太さんとは、安藤忠雄さんの特集記事の取材で直島に来られた時にお会いする機会があり、僕が柳宗理さん(1915〜2011)の生原稿を持っていることをお話ししたことから何度かメールを交換。その後、写真家の藤塚光政さんから西田さんが、BRUTUS のバックナンバーを水害で失ったことをお聞きし、創刊号から200号までのバックナンバーを贈与したところ、彼が編集長在任中は、返礼としてブルータスを毎号贈呈していただくという経緯に(2010年3月22日、追記) 😅


こちらは、30周年記念号。読み進める内に、すっかり忘れていた若き熱き血潮が甦ってしまいました。特に、創刊当時のアートディレクター・堀内誠一さんの「ガハハハハハハハハ ワシがやっとんじゃー 面白いに決っちょらい !! 」で始まる記事と、木滑良久さんと石川次郎さんの対談が痛快そのもの。小さな文字もなんのその(笑)。画像右の漫画ブルータスは、滝沢直樹さんと倉本美津留さんの「密談」も「密度」が半端じゃなく感動もの。当然、永久保存版です 😍💯
NEWS! ご案内をいただきました 🤣
企画展:堀内誠一・絵の世界(終了)
会 期:2022年3月19日(土)〜7月25日(月)
会 場:ベルナール・ビュフェ美術館 別館2階 企画展示室
静岡県長泉町東野クレマチスの丘515-57
055-986-1300
堀内誠一(1932〜1987)は、若い頃よりデザイナーとして研鑽を積み、時代をリードするアートディレクターとして活躍しました。そして、 anan 、BRUTUS、Olive、「たくさんのふしぎ」など、雑誌のロゴや、本の装丁、ポスターのデザインなど多彩な仕事を展開しました。 その一方で、 1958年に初めての絵本・『くろうまブランキー』を世に出します。その後も『ぐるんぱのようちえん』や『たろうのおでかけ』、『こすずめのぼうけん』など数多くの人気絵本を生み出しました。「絵本作家の道こそ運命が決めた本命」と本人が語ったように、その54年の人生は、 絵を描くことと共にありました。
本展は、2022年、生誕90年を迎えることを記念して開催する、堀内の画業全般を回顧する展覧会です。戦後、激動する社会の中で、「絵」というヴィジュアルが持つ力を、広告やデザイン、イラストなど様々な分野で発揮させた堀内。その作品世界を見つめれば、20世紀という時代において、絵本や雑誌といったカルチャーがいかに変遷し、発展を遂げてきたかも浮き彫りになることでしょう。