飄(書)

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参考価格:300,000円(非売品)

最近、つくづく思うのですが、良い造形=良いデザインではなく、良い「骨格」を作ることが良いデザインに繋がる。造形には、好き嫌い、流行(はやり)廃り(すたり)がある。家も街も都市も国も同じで、美しさよりも大切なのは、未来へのギフト・健康な「骨格」作りなのではないか? 平成9年(1997)、宇野港再開発計画が行政主導で推し進められていることに危機感を感じ、その真ん中に楔を打ち込むプロジェクトを経験して、ますますそう思うようになりました。

名刺も作っていただきました

後日、プロジェクトのシンボルに掲げた「飄」という文字(離島生活支援船の船名にも用いました)を、書家の渾 彩秀さんに揮毫していただいたのですが、その時、「この文字にどのようなイメージを込めたいのですか?」と問われ、答えに窮していた僕に教えていただいたのが 、花の都・パリ市の紋章・帆船に添えられている標語・たゆたえども沈まず(Fluctuat nec mergitur)でした。

19世紀半ばまで、パリは動乱に満ちていたと言います。「荒天に見舞われ、帆布も舵も失い、波風に翻弄されても、決して船は沈ませないぞ」というメッセージでしょうか? この標語には、そうした逆境を乗り越えたパリ市民の心意気が感じられますね。

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