加藤直樹さん

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アイキャッチ画像は、美術家・加藤直樹さんが、2020年に発表したネイチャーワーク・ハニカムのシリーズ。縁あってコレクションに加えました。大まかな制作工程は、和紙を大きさの異なる金属製の丸棒に巻き付けて円筒状に成形する。その上に磁器土を塗布して乾燥させ、丸棒を抜いたパーツを積み重ねて造形し素焼きする。その後、円筒の内部に燃え残った和紙の残滓を取り除き(これも根気のいる作業とお聞きしました)本焼きして完成に至るそうです。

NEWS! ご案内をいただきました 🤣

個 展:加藤直樹・陶展(終了)
    ネイチャーワークス
会 期:2023年8月19日(土)〜8月27日(日)
    10:00〜17:00(最終日は16:00まで)
会 場:ギャラリー・サンコア
    岡山県玉野市築港1-4-15
    0863-32-0866

僕がここ10年表現しようと試みている「存在の危うさ」。目の前のものはいつか形が変わってしまう。環境も変わる。気候も変わる。気持ちも変わる。変わることこそが自然なことだとつくづく思います。

加藤直樹

個展など

2022 二人展・加藤直樹吉中裕也岡アートギャラリー
2021 企画展・遊戯三昧(護国山 曹源寺)
    二人展・加藤直樹 + Jo Wonjae工房イクコ
2020 二人展・小谷栄次 + 加藤直樹(岡アートギャラリー
    個展・nature works(AREA Gallery
    個展・nature works(ギャラリー・サンコア
2018 個展・nature works(岡アートギャラリー
    個展・nature works(ギャラリー・サンコア
    個展・nature works(AREA Gallery
2017 二人展・糸と陶と(ギャラリー・サンコア
    二人展・吉本里絵 + 加藤直樹(ぎゃらりぃしをり
2016 グループ展・金・磁・陶 6人展(岡山タカシマヤ
    森の展示室・空想時間 Ⅲ(わち山野草の森)
    個展(ギャラリーサンコア)
    個展(AREA Gallery
2015 個展・したたる命(サロン 薔薇と迷宮
    二人展・いのちの森(ギャラリーアミカノコ
2014 個展・叫ぶ声(ギャラリーサンコア)
    個展・呼ぶ声は森の中から(AREA Gallery
2013 個展(那覇市立壺屋焼物博物館)
2012 個展・呼ぶ声(ギャラリーサンコア)
    個展・呼ぶ声(ギャラリーK)
2011 個展・NAOKI SHOW(遊美工房
2010 個展・ナオキショウDX(岡山県天神山文化プラザ
    個展・ナオキショウ(ギャラリーサンコア)
    グループ展・つかえる四人展(クラフト&ギャラリー幹)
2009 個展・ナオキショウ(ギャラリーサンコア)
    グループ展・確かなる偶然 2(サロン・ド・ヴァンホー)
2008 グループ展・EDIBLE ART(KEIKO Gallery)
    個展・ナオキショウ(toaru)
2007 個展・ぴーまんのほろ苦さ(toaru)
    日韓若手陶芸作家交流展(ギャラリーG)
    個展・ナオキショウ(ギャラリーサンコア)
2006 個展・欲求不満(ガレリアプント)
    個展・食べられません(ギャラリーサンコア)
    個展・赤ピーマンと新渓園(大原美術館新渓園)
2003 個展・春陶(倉敷中央画廊)

左:nature works:construction(2016)

画像左は、2016年頃に発表した消え去っていく線と存在の儚さを目指した作品・ネイチャーワーク・コンストラクションのシリーズ。木綿の糸に磁器土を付着させ成形して焼成。糸は炭化して消滅してこの造形が成るそうです。この頃の加藤さんのブログには、「息継ぎの仕方を忘れたまま泳いでいるようなもがき方をしています。ただ目の奥は光をとらえて進んでおります」と記されていました。この作品は購入したものの、まだ習作の段階と判断し引き取る事なく、加藤さんの更なる研鑽を祈念して彼の手元に残して貰っています。その後は、年を重ねるごとに手業の円熟味も増し、台湾国際陶磁ビエンナーレ(2020)で金賞を獲得。世界的にも注目されるようになるまでに昇華されたのでした。めでたしめでたし 🤣

ヌード・ピーマン(2007)

加藤さんとの出会いは、女性用ショーツの刺繍にインスパイアーされたこちらのヌード・ピーマン(2007)だったと記憶しています。その後、2010年3月の MIU ART BOX(2004〜2017)にも作品を寄せていただきましたが、この頃の加藤さん=ピーマンでしたね。

その後、豊潤な命を育む礎となる循環=輪廻、腐らずに発酵、風化、石化したピーマン(2012)、土鍋に使う陶土を使った空想の実(2014)などに至っています。

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